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技術資料  検出器編

芳香族類の分析 その1
➣ASD検出器 ガスクロ用


ASD(Aromatic SelectiveDetector)は、水銀ランプとフォトダイオードをヒーターで加熱される15cm光路管の両端にセットした検出器です。ASDは波長254nmの紫外線に吸光度を持つ分子に感度があります。この波長には、メタノール及びヘキサン、へプタンなどの脂肪族は感度がありませんが、ベンゼン、トルエン〈BTEX〉などの芳香族類に対しては極めて高い感度を示します。一般的にPID(光イオン化検出器)も芳香族類に対する高い感度を有しますが、ASDは更に高い選択性と感度を有します。ASDとPIDを比較したクロマトグラムです。


右のクロマトグラムは、へプタンとトルエンの各1000ppm混合試料です。         PIDでは、へプタン、トルエン共に検出されますが、ASDではヘプタンは検出されません。左のクロマトグラムは、ガソリン試料を2uL注入した分析例です。PIDでは全てのガソリン成分が検出されますが、ASDでは芳香族類だけが検出されます。

➣PID光イオン化検出器 ガスクロ用

PID(Photo Ionization Detector)は炭素二重結合を持ち、且つイオン化ポテンシャルが10.6eV以下の分子に対して感度があります。PIDは試料非破壊型ですので、FID, TCD, DELCDなど、ほとんど全ての検出器と直列に接続し、併用できます。 検出器はPIDランプに高電圧をかけて、UV光線を内容積100uLのフローセルに照射し、試料成分はUV光子によってイオン化されます。
 
 

PID検出器によるBTEXの分析例


◆塩素及び臭素化合物の検出
➣DELCD乾式電気伝導度検出器 ガスクロ用

DELCD(Dry Electric Conductivity Detector)は、塩素及び臭素を含む化合物に対してのみ選択的に感度があります。電子捕獲検出器(ECD)と比較しますと、放射線源、また溶媒も使用せず、簡単な構造で、感度的には1/10程度ですが,約10ppbの感度があります。

DELCD検出器による分析例


DELCD検出器による分析例


◆水素、一酸化炭素などの分析
➣RGD還元ガス検出器 ガスクロ用

RGD(Reduction Gas Detector)は、水素や一酸化炭素などの還元性ガスを測定します。感度的にはppbレベルの測定も可能です。
【検出原理】
酸化水銀を塗布したグラスウールを充填した反応管を1000℃に加熱し、還元ガスが通過する際に反応して水、あるいは二酸化炭素と水銀蒸気に変性しますので、そのHg蒸気の吸光度を測定します。
CO+HgO⇒CO2+Hg(蒸気)

H2+HgO⇒H2O+Hg(蒸気)
RGDによる分析例
《大気中の水素 10倍、20倍に希釈》

以下2つのクロマトグラムはSRI
社試験室でチェックしたRGDの
データです。
テドラーバッグで窒素希釈した大
気試料を、ガスサンプリングバル
ブを使用し、モレキュラーシーブ
充填カラムで分析しました。

Results:
Component  Ret.Time   Area
HYDROGEN  2.433    100.8250
OXYGEN    3.500     796.4090


Common Analytical Parameters:
Valve injection; 1mL sample loop
Column: 2-meter Molecular Sieve 13X
Carrier: helium at 5mLs/minute
RGD gain: HIGH
Reactor temperature: 290℃
Detector temperature: 170℃
Valve temperature: 60℃


Results:
Component   Ret.Time   Area
HYDROGEN   2.450    55.2755
OXYGEN     3.516     571.6580

このクロマトグラムは
RGD検出器のノイズレ
ベルを示しています。
大体上下幅500μVの
範囲が正常です。



◆炭化水素などの分析
➣CCD触媒燃焼検出器 ガスクロ用

CCD(Catalytic Combustion Detector)は、FIDと同様に全ての炭化水素類に対してTCDレベルの感度があります。検出器の直径は約1cmと小型で、センサー素子はコイル状の白金線(ヒーター)がビーズ状のセラミック触媒の中に埋め込まれています(右下図)。SRI社のGCでは、CCDは左下図のように、スウェージロックコネクター内に収納され、カラムオーブンの外壁に装着します。カラムはオーブンの側壁穴を通って直接CCDに接続されます。キャリヤーには、窒素、ヘリウムなどの高純度不活性ガスは必要なく(Gas less GC)、コンプレッサー空気を使用します。

 




◆全てのガス、化合物の分析
➣HIDヘリウム イオン化検出器 ガスクロ用

HID (Helium Ionization Detector)は、ネオンを除く全ての分子に感度がある汎用型検出器です。HID検出器は、キャリヤーガスとメークアップガスにヘリウムを使用し、ppmレベルの低濃度試料に対し高感度で測定できます。
NOx,CO, CO2, O2, N2, H2S, H2など、FIDや他の選択性のあるには応答しない揮発性無機ガスに対して特に有効です。

 
 
 
HIDはTCDのようなフィラメントを使用しない為、簡素で堅牢な検出器です。
コレクター電極、弧形アーク電極を本体内に組込み、370℃まで加熱できます。



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